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課長になったばかりの頃は、自分が現場を離れると仕事が止まることがよくありました。
出張に行ったり、休みを取ったりすると、
「ちゃんと進んでいるかな」
と気になっていました。
実際、出張から戻ってみると、
「行く前とほとんど変わっていない」
ということもありました。
当時は、自分しかやったことがない仕事もかなりありました。
部下もまだ今ほど仕事を任せられる状態ではありませんでした。
だから、自分がいないと判断できない仕事が多かったんです。
でも、今はかなり変わりました。
最近は休みを取ることもありますし、出張などで現場を離れることもあります。
それでも、昔ほど心配することはなくなりました。
なぜなら、
自分がやっていた仕事の多くを、信頼できる部下に任せられるようになったからです。
この記事では、課長になったばかりの頃の失敗や、そこからどうやって「自分がいなくても回る職場」に変えていったのかを書きたいと思います。
課長になったばかりの頃は、自分がいないと仕事が進まなかった
課長になったばかりの頃は、自分しかやったことがない仕事がかなりありました。
特に現場の仕事は、図面や手順書だけでは分からない細かい部分があります。
例えば、
「ここはこうした方がいい」
「この場合はこう判断する」
「図面には書いていないけど、ここは確認しておかないと後で困る」
といったことです。
こういうものは、実際に経験しないとなかなか分かりません。
そのため、部下からすると、
「課長に聞かないと分からない」
という状態だったと思います。
当然、自分が出張に行けば、その間に仕事が止まることもありました。
出張から帰ってきて、
「どうなった?」
と聞くと、
「そこからあまり進んでません」
ということもありました。
当時は、
「なんで進んでないんだ」
と思ったこともあります。
でも今振り返ると、部下だけの問題ではなかったと思います。
自分が仕事を任せられる状態を作れていなかった。
これが大きかったんだと思います。
「自分がやった方が早い」は、課長になると危険だった
課長になったばかりの頃は、
「自分がやった方が早い」
と思うこともたくさんありました。
実際、自分でやれば早い仕事もあります。
部下に説明するより、自分でやった方が早い。
部下に教えるより、自分でやった方が早い。
そんな場面は現場では珍しくありません。
でも、それを繰り返していると、いつまで経っても部下はその仕事ができるようになりません。
そして、また自分がやる。
その結果、
「自分がいないと仕事が進まない」
という状態がずっと続いてしまいます。
以前の記事でも、「自分でやった方が早い」という考え方について書きました。
仕事ができる人ほど仕事を抱え込まない|現役課長が部下に仕事を任せる理由
この記事でも書いたように、管理職になってからは、単純に「自分が早く仕事を終わらせる」だけではダメなんだと感じるようになりました。
自分しかできなかった仕事を、少しずつ部下に任せた
そこで、少しずつ仕事を任せるようにしました。
もちろん、いきなり全部を任せたわけではありません。
最初は一緒にやる。
次は横で見ながらやってもらう。
その次は、自分でやってもらって最後に確認する。
問題がなければ、次からは任せる。
そんな感じで、少しずつ任せる範囲を広げていきました。
最初から完璧にできるわけではありません。
失敗することもあります。
「そこはそうじゃない」
と教えることもあります。
でも、そこで自分が全部やってしまったら、また元に戻ってしまいます。
だから、
できるところまで本人にやってもらう。
そして、必要なところだけフォローする。
これを繰り返しました。
部下を育てるという意味では、仕事を教えるだけでは足りないと感じています。
部下を育てるとは?仕事を教えるだけでは成長しないと課長になって気づいたこと
仕事を覚えてきたら、今度は自分で考えてもらう。
そして、少しずつ任せる。
この繰り返しが大切でした。
最初は「任せる方が大変」だった
正直、仕事を任せ始めた頃は、自分の仕事が楽になったわけではありません。
むしろ大変でした。
教える時間も必要です。
途中で確認もしなければいけません。
失敗したら、その原因も一緒に考えないといけません。
「こんなことなら自分でやった方が早かった」
と思うこともありました。
でも、そこで自分が全部やってしまったら、いつまで経っても状況は変わりません。
だから我慢して任せる。
最初は時間がかかっても経験してもらう。
そして、次は一人でやってもらう。
そうすると、少しずつ変化が出てきます。
今まで自分がやっていた仕事を、部下が一人でできるようになる。
それまで確認が必要だった仕事を、自分で判断して進められるようになる。
そうやって、少しずつ「自分がやらなくてもいい仕事」が増えていきました。
今では、ほとんどの仕事を任せられるようになった
今では、以前は自分しかやったことがなかった仕事も、信頼できる部下にかなり任せられるようになりました。
もちろん、全部ではありません。
図面に書かれていないような細かい部分などは、まだ経験が浅くて判断が難しいところもあります。
そういうところは自分がフォローします。
でも、それくらいならいいと思っています。
昔は、
「課長がいないと何も進まない」
という状態でした。
今は、
「基本的な仕事は部下が進めて、判断が必要なところだけ課長が対応する」
という状態になっています。
この違いはかなり大きいです。
課長がすべてを判断する必要がなくなれば、現場を離れることもできます。
休みを取ることもできます。
出張に行くこともできます。
一番うれしかったのは、任せた部下が今度は教える側になったこと
そして、一番うれしかったのがここです。
任せた部下が仕事を覚えただけではなく、
今度は下の人に教える側になったこと。
もちろん、
「今度は自分が教える側になってくれ」
と自分からお願いしました。
最初は自分が教えていた仕事です。
それを部下が覚える。
そして今度は、その部下が別の人に教える。
こうなると、かなり大きいです。
今まで、
自分 → 部下
だったものが、
自分 → 部下 → その下の部下
という流れになります。
自分一人がすべてを教える必要がなくなります。
部下が成長して、さらに別の人を育てる。
課長として、これはかなり大きな変化だと思っています。
「自分がいないと回らない職場」は、本当に良い状態なのか
課長になったばかりの頃は、
「自分がいないと回らない」
ということを、ある意味では仕方ないと思っていました。
課長なんだから、自分が判断しないといけない。
自分が一番分かっているから、自分がやらないといけない。
そう考えていました。
でも、今は少し考え方が変わりました。
もちろん、課長が判断しないといけない重要な仕事はあります。
最終的な判断や責任は課長が持つ必要があります。
でも、
日常の仕事まで課長がいないと進まない状態は、あまり良くない。
そう思うようになりました。
課長が休めない。
出張にも行けない。
少し現場を離れただけで仕事が止まる。
これでは課長自身もしんどくなります。
そして、部下もいつまで経っても自分で判断できるようになりません。
課長がいない時に「何かあったら呼んで」くらいが理想
今の自分が目指しているのは、
課長がいない間も、普通の仕事は普通に進んでいる状態です。
そして、
「何か問題が起きた」
「これはちょっとマズそうだ」
という時だけ、自分が対応する。
それくらいが一番いいと思っています。
ずっと現場を監視する必要はありません。
何でも自分で判断する必要もありません。
部下が自分で判断できるところは任せる。
そして、本当に必要な時だけ課長が出ていく。
そういう環境を作ることも、課長の仕事の一つなんじゃないかと思うようになりました。
課長が休めるようになったのは、部下が成長した証拠だった
昔の自分は、出張に行くと、
「大丈夫かな」
と心配していました。
実際、戻ってきたら仕事がほとんど進んでいないこともありました。
でも、今は違います。
自分がいなくても、ほとんどの仕事が進んでいます。
そして、任せた部下がさらに下の人へ仕事を教えています。
ここまで来ると、
「自分が頑張って現場を回している」
という感覚ではなくなります。
部下が自分たちで現場を回してくれている。
そう感じるようになりました。
これは課長として、かなり大きな変化です。
「自分がいなくても回る」は、課長が必要ないという意味ではない
ここは誤解してほしくありません。
課長がいなくても現場が回るからといって、
「課長はいらない」
ということではありません。
むしろ逆です。
課長が細かい仕事を全部抱え込むのではなく、
- 部下に仕事を任せる
- 人を育てる
- 判断が必要なところで判断する
- 問題が起きた時に対応する
- チーム全体を見る
こういった仕事に時間を使えるようになります。
課長が現場の細かい仕事を全部やることが、課長の仕事ではありません。
人を育てて、チームとして仕事が回る状態を作ること。
それも課長の重要な仕事だと思っています。
まとめ|自分がいなくても回る職場は、少しずつ作っていく
課長になったばかりの頃は、自分がいないと仕事が進みませんでした。
出張から帰ってきても、仕事がほとんど進んでいないこともありました。
でも、そこから少しずつ変えていきました。
自分しかできなかった仕事を部下に任せる。
最初は一緒にやる。
次は見守る。
その次は一人でやってもらう。
できるようになったら、今度は下の人に教えてもらう。
その積み重ねで、少しずつ「自分がいなくても回る職場」に近づいていきました。
もちろん、今でも自分が判断しないといけない仕事はあります。
それでいいと思っています。
全部を課長が抱える必要はありません。
課長がいなくても普通の仕事が進み、問題が起きた時だけ課長が対応する。
自分は、そんな職場が理想だと思っています。
課長が休んでも現場が回る。
出張に行っても仕事が止まらない。
そして、部下が自分で考え、今度は下の人を育てていく。
そこまでできるようになれば、課長自身も本来やるべき仕事に集中できます。
そして何より、
「自分がいなくても大丈夫だ」
と思えることは、課長にとって大きな安心感になります。
最初からそんな職場を作るのは難しいです。
自分も最初はできませんでした。
でも、少しずつ仕事を任せて、経験してもらって、教える側になってもらう。
その積み重ねで、少しずつ変わっていきました。
課長がいなくても回る職場は、課長が必要ない職場ではありません。
課長がいなくても回るように人を育て、仕組みを作り、必要な時に判断する。
それこそが、課長の仕事なのかもしれません。
